語尾をできるだけ同じ終わり方にしないコツ
語尾表現「敬体」と「常体」の使い方
文章の語尾表現には、「です。ます」調(敬体)と、「だ。である」調(常体)があります。
「だ。である」調の語尾は、文章が硬くなるので、親しみやすい印象がある「です。ます」調の方が好んでよく使われます。
ですが、「です。ます」調の文章は、語尾が単調になることが多いようです。
文末が続けて「~です。~です。~です。」で終わると、読み手に稚拙な印象を与えてしまうでしょう。
そこで、ここでは語尾が同じにならないための、語尾のローテーションを駆使した書き方を紹介したいと思います。
語尾の上手な使い分け方
【語尾をローテーション活用】
基本→「です」「ます」
否定→「しません」
お願い→「~してください」「~しましょう」
過去形→「でした」「しました」
これらを、話の流れに合わせて上手くローテーションします。
語尾を意識しすぎて、おかしな文章にならないよう注意する必要があるのですが、大抵は上記の7種類の語尾を交互に使い分けると自然に文章が繋がります。
【体言止めを使用】
体言止めは、名詞で語尾を終わらせる分法です。
文章を強調する効果があり、記事のところどころに導入してあげると引き締まります。
例えば、「ギラギラと照りつける太陽」や「どしゃぶりの雨」などのことです。
適度に導入することで、文章のリズムも良くなります。
ただ、使い方によっては少し意味が変わってしまうものもあります。
例えば、「スマホの料金が高い」を「料金が高いスマホ」に変えるとどうでしょう?
前者は、スマホ全体の料金について言及していますが、後者は料金が高いスマホの種類について言及しているように聞こえます。
こういうケースがあるため、体言止めを記事に導入する場合は、読んでみて違和感が無いか確かめる必要があるのです。
【推定を表す「でしょう。かもしれません。」】
あくまで個人の感想だったり、確定的でない状態を伝える場合は、「~でしょう」や「~かもしれません」という語尾を使います。
事実記事に自分の感想を入れるような時には、この言い回しが結構使えます。
ただ、あまり頻繁に使うと読んでいる人から「結局どうなの?」と、はっきりしない印象を与えてしまうので注意しましょう。
【語尾を省略する】
タイトルを短くする時や文章のリズムを良くしたい時に、たまに語尾を省略することがあります。
例えば「文章はこうやって省略を」や「独自の経営戦略で世界首位の企業に」といったように、前者では「します」を、後者では「なりました」でしょうか。
本来なら付けるはずの語尾を省略することで、文章は流れが良くなり引き締まります。
「だ。である」調(常体)の使い道
男性的なコラム記事やニュース記事を書く時は、「だ。である」調を使うことがある。
「だ。である」調の語尾は、断定的な文章の表現が可能だ。
断定的な調子で情報を伝えることで、「です。ます」調よりも説得力が上がる。
箇条書きによく用いられ、「です。ます」調の文章でも、箇条書きには「だ。である」調で書く。
「だ。である」のような常体文は、語尾の「~である」や「~であった」を省略でき、動詞などで文を締めれるため、語尾のバリエーションが自由自在で非常に書きやすい。
そんな使いやすい常体ですが、基本的には「です。ます」調で統一して書くようにしましょう。
【敬体と常体の混合はしないこと】
上記のように敬体と常体を混ると、文章に違和感が生じてしまいます。
箇条書きや会話を常体にする場合以外は、どちらかに統一して書くようにしましょう。